眼圧の上昇により、視神経が次第に障害されていく病気です。進行とともに視野が欠損していきます。40歳以上の約20人に1人が発症するというデータがあります。緑内障の怖いところは、進行すると元に戻すことが出来ないことです。そのため、病状が軽いうちから予防することが重要になってきます。
緑内障は基本的に2つのタイプがあり、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障に分かれます。開放隅角緑内障は通常両眼性でゆっくり進行します。点眼薬で眼圧をコントロールしながら、経過観察をすることが多いです。閉塞隅角緑内障は中高年の女性に多く、緑内障発作を生じることがあります。発作を起こした時は激しい頭痛と吐き気を伴い、内科的疾患と間違われることが多く注意を要します。発作が生じると瞳孔が開いて眼圧が上昇するので、瞳孔を縮める点眼薬を使ったのちに、レーザー虹彩切開術を行うと眼圧を低下させることが出来ます。最近では白内障手術をすると浅前房が改善するという報告もあります。
緑内障は軽いうちは点眼薬で眼圧を下げる治療を行います。点眼薬の進歩は素晴らしく、現在はたくさんの種類の効果的な点眼薬がありますので、医師と相談して種類を決めます。残念ながら自宅で眼圧を測定することが出来ないので、定期的に通院し、眼圧の確認をすることが大切です。緑内障が進行しているかどうかの判定は視野検査が確実なので、年に数回測定しておくと良いでしょう。
進行した緑内障は手術が必要になります。