糖尿病網膜症は糖尿病患者さんの約40%に発生する病気です。進行すると失明することもある病気ですが、問題なのは糖尿病網膜症の初期はほとんど症状が出ないことです。糖尿病網膜症が発生しても網膜に点状の出血が生じるだけで、症状は何もありません。中期以上に進行すると、出血によって飛蚊症が生じたり、網膜にむくみが生じて視力が低下したりします。
患者さんも症状がないので、糖尿病であっても眼科を受診せず、進行して治療が難しくなってから初めて受診される方もたくさんいます。糖尿病の方は定期的に(最低でも1年に1回は)眼科を受診し、眼底検査を受けることをお勧めします。また糖尿病の進行には血糖値のコントロールも重要なので、内科的治療も大切です。
進行してしまった場合は、獨協医大に紹介し、手術が必要になることもあります。



